書いた人:kyoko
彼に別れを告げられてから、約1年引きずりました。復縁はしていません。
教育学部で学ぶうちに心理学に惹かれ、在学中にカウンセラーの資格を取得。いまは福岡を拠点に、講師・コンサルタントとして全国を回っています。仕事でも、人の相談相手に選ばれることが多くあります。
くわしいプロフィール

はじめは、たくさん泣きました。

なんとなく眠れなくなって、少し食欲もなくなりました。それでも朝は来るので、仕事には行きました。真面目に働いているあいだだけ、つらさを忘れていられた気がします。

もし今、あなたが同じような日々の中にいるなら、最初にひとつだけ。

この記事には、何かをおすすめするリンクはありません。立ち直る方法も、書いていません。書いているのは、立ち直れない今のあなたを、どう扱ってあげてほしいか、ということだけです。

この記事でお伝えしたいこと

  • 別れたばかりで立ち直れないのは、弱いからではありません。心と体が、傷に反応しているだけです。
  • まだ、立ち直らなくて大丈夫です。今は、傷ついた自分を受け止める時期です。
  • 眠れない、食べられないは、よくあることです。ただし、2週間以上続く時は、専門の窓口や病院を頼ってください。
  • 今日できることは、小さくていいのです。おいしいものをひと口。泣きたい時に泣く。横になる時間を取る。
  • 「つらい時間も大切だった」と思える日は、いつか来ます。でも、今そう思う必要はありません。

失恋から立ち直れないのは、弱いからではありません

泣いて、眠れなくて、食べられなくて

別れを告げられてからの数週間、私は、泣いてばかりいました。

夜になっても眠れない。眠れても、すぐに目が覚める。ごはんを前にしても、お腹がすいているのかどうか、よく分からない。そんな日が続きました。

この記事を書くにあたって、Q&Aサイトに寄せられた失恋の相談を集めて、傾向を調べました。別れて間もない人の相談で、いちばん多かったのは、「食べられない」「眠れない」「何もできない」という、体の声でした。

あなただけではありません。傷ついた時、心より先に、体が反応します。

「立ち直らなきゃ」と焦っているあなたへ

「いつまでも泣いていてはいけない」「早く立ち直らなきゃ」。そう思っていませんか。

私も思っていました。でも今なら、あの頃の自分に、こう言いたいのです。

まずは、自分を大切に。傷ついたのだから、傷ついた自分を、まずは大切に受け止めてあげること。それが先です。

立ち直るのは、そのあとで大丈夫です。

なぜ、こんなにつらいのか

失ったのは、彼だけではないから

恋人と別れる時、私たちは、相手ひとりを失うわけではありません。

朝のおはよう。週末の予定。来年の話。彼といる時の、少しよく笑う自分。毎日の中にあった、たくさんのものを、いっぺんに失っています。

体が反応するのは、当たり前のことです。

別れを告げられた側は、受け止めるだけで精一杯だから

別れの瞬間、告げる側は、決めてからその場に来ています。告げられる側は、その日に初めて知ります。

受け止めるだけで精一杯で、受け止めきれない。それが、告げられた側の正直なところだと、私は思います。準備の時間が、ありませんでした。だから、あとから、いろいろな気持ちが押し寄せてきます。

自分を責める考えが、ぐるぐる回るから

「私がもっとうまくできていたら」。

同じ考えを繰り返すことを、心理学では「反すう」と呼びます。反すうは、気分の落ち込みを長引かせることが、多くの研究をまとめた論文で示されています(※1)。

つらさが続いているのは、あなたの反省が足りないからではありません。むしろ、責めすぎているからかもしれません。

失恋から立ち直るまで、どのくらいかかる?

決まった期間は、ありません。

私は、約1年かかりました。相談の中には、数か月の人も、何年もたっている人もいました。長さで、自分を責めなくて大丈夫です。

「いちばんつらい時期はいつか」と聞かれたら、私の場合は、はじめの数週間でした。泣いて、眠れなくて、食べられなかった時期です。ただ、これも人によって違います。少し落ち着いたあとに、波のように戻ってくることもあります。

「〇か月で立ち直れる」という話を目にすることがあるかもしれません。私は、そういう数字は書きません。あなたの時間は、あなたのものです。

今日、自分にしてあげられること

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ここに書くのは、立ち直る方法ではありません。傷ついた自分を、いたわる方法です。

私は、20代の頃から、自分をいたわることに気をつけてきました。だからあの時も、意識して、いくつかのことをしました。今からでも、できることばかりです。

おいしいものを、ひと口でいい

食欲がなくても、おいしいものを、ひと口。

たくさん食べなくていいのです。好きなもの、温かいもの、やわらかいもの。ゆっくり、味わって。体に「大丈夫だよ」と伝えるように。

つらかったら、泣く

泣くことは、悪いことではありません。

我慢して笑うより、泣きたい時に泣く方が、体は楽になります。私は、たくさん泣きました。それでよかったと、今は思っています。

頑張って、寝る時間を取る

眠れないかもしれません。それでも、横になる時間だけは、確保してください。

眠ろうと頑張らなくていいのです。布団に入って、目を閉じて、体を休める。それだけで、意味があります。

五感を満たす

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美容室に行く。スパやエステに行く。湯船にゆっくりつかる。好きな香りを嗅ぐ。やわらかいタオルに顔をうずめる。

お金をかけなくても、できることがあります。窓を開けて、風を感じる。温かい飲み物を、両手で包む。五感を満たすことは、傷ついた心を、体の側から温めることだと思っています。

いつもの毎日に、助けてもらう

私は、仕事で、つらさを紛らわせていた自分もいました。

「休んだ方がいい」と言われることもあるかもしれません。でも、いつもの動きが支えになることも、あります。朝起きて、支度をして、いつもの場所に行く。それだけで、一日が形になります。無理をしない範囲で、いつもの毎日に、助けてもらってください。

信頼できる人と、お茶をする

改まった相談でなくて、いいのです。

私は、いつもお世話になっている女性と、お茶をしながら、話を聞いてもらっていました。気軽にお茶をする感じで。それが、どれだけ支えになったか分かりません。

もし、そういう人が思い浮かぶなら、お茶に誘ってみてください。話さなくても、隣に誰かがいるだけで、少し違います。

やらなくていいこと

「やってはいけないこと」と書くと、また自分を責めてしまいそうなので、「やらなくていいこと」と書きます。

  • 立ち直ろうと、頑張らなくていい。 今は、その時期ではありません。
  • 自分磨きを、急がなくていい。 傷が開いたまま走ると、もっと痛みます。
  • 大きな決断を、今しなくていい。 引っ越し、転職、彼への連絡。落ち着いてから考えても、遅くありません。
  • 「自分が悪かった」と、結論を出さなくていい。 別れには、ふたりの事情があります。今のあなたは、自分に厳しすぎる状態です。

彼への連絡や、SNSを見てしまうことについては、別の記事に書いています。今は、読まなくて大丈夫です。

つらさが強い時は、専門の窓口に相談してください

これだけは、丁寧にお伝えさせてください。

次のような状態が続いている時は、「失恋くらいで」と思わずに、専門の窓口を頼ってください。

  • 眠れない、食べられない状態が、2週間以上続いている
  • 体重が、目に見えて減ってきた
  • 仕事や家事が、まったく手につかない
  • 消えてしまいたい、死んでしまいたいという気持ちがある

電話で相談できる窓口(厚生労働省「まもろうよ こころ」より。2026年9月21日に確認)

  • よりそいホットライン:0120-279-338(24時間・無料)
  • こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556(受付時間は都道府県によって異なります)
  • #いのちSOS:0120-061-338(24時間・無料)

心療内科や精神科を受診することも、特別なことではありません。失恋で病院に行ってもいいのです。「失恋 立ち直れない 鬱」と検索している方へ。その検索をしたこと自体が、もう十分に、助けを求めるサインです。どうか、ひとりで抱えないでください。

失恋から立ち直れない時の、よくある質問

Q. 失恋から立ち直れるまで、どれくらいかかりますか?
決まった期間はありません。私は約1年かかりました。数か月の人も、何年もの人もいます。長さで自分を責める必要はありません。

Q. 失恋で、いちばんつらい時期はいつですか?
私の場合は、はじめの数週間でした。ただ、人によって違います。少し落ち着いたあとに、波のように戻ってくることもあります。

Q. 失恋した時に、やってはいけないことはありますか?
「やってはいけない」より、「やらなくていい」ことがあります。立ち直ろうと頑張ること、自分磨きを急ぐこと、大きな決断を今すること、自分が悪かったと結論を出すこと。今は、傷ついた自分をいたわる時期です。

Q. 何もする気になれません。それでもいいですか?
いいと思います。何もできない日があって、当たり前です。おいしいものをひと口、横になる。それだけできたら、今日は十分です。

おわりに

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つらい時間も、大切です。

その時はつらくて、そんなふうには思えません。私も、思えませんでした。でも、そう思える瞬間が、いつか来ます。それまでは、この時間を、自分をいたわる時間として、大切にしてほしいと思っています。

傷ついたのだから、傷ついた自分を、まずは大切に受け止めてあげてください。

まずは。

少し落ち着いてきた頃に、読んでほしい記事があります。元彼を忘れられない夜のことを、書きました。→ 元彼を忘れられないのは、おかしなことじゃない

参考にした研究

※1 Nolen-Hoeksema, S., Wisco, B. E., & Lyubomirsky, S. (2008). Rethinking Rumination. Perspectives on Psychological Science, 3(5), 400–424.