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書いた人:kyoko
彼に別れを告げられてから、約1年引きずりました。復縁はしていません。
教育学部で学ぶうちに心理学に惹かれ、在学中にカウンセラーの資格を取得。いまは福岡を拠点に、講師・コンサルタントとして全国を回っています。仕事でも、人の相談相手に選ばれることが多くあります。
くわしいプロフィール

「自分で決めたことなのに」
「振った私が泣くなんて、おかしいですよね」

自分から別れを告げた人の相談には、こんな言葉がよく出てきます。

誰かに話せば、「自業自得でしょう」と言われてしまいそうで。だから誰にも言えないまま、ひとりで夜を過ごしている。もし今のあなたがそうなら、この記事は、あなたに向けて書きました。

はじめに、正直にお伝えしておきます。私自身は、振られた側でした。ですから、振った側の気持ちを、経験者として語ることはできません。

それでも書こうと思ったのは、別れのあと自分を責め続けた夜を、私も知っているからです。そして、自分から別れを決めた友人の相談を、そばで聞いたことがあるからです。

この記事では、なぜ振った側も苦しいのか、その後悔とどう付き合えばいいのか、そして彼に連絡する前に考えてほしいことを書いていきます。

この記事でお伝えしたいこと

  • 自分から振ったのに後悔したり、忘れられなかったりするのは、珍しいことではありません。
  • 後悔しているからといって、あの時の決断が間違いだったとは限りません。
  • 「後悔している」と「やり直したい」は、別の気持ちです。分けて考えると、少し楽になります。
  • 彼に連絡するかどうかは、急いで決めなくて大丈夫です。決める前に、確かめてほしいことが3つあります。

自分から振ったのに後悔するのは、身勝手なことではありません

振った側の相談は、想像以上に多い

この記事を書くにあたって、Q&Aサイトに寄せられた元彼についての相談を、80件ほど集めて、傾向を調べました。

そのうち11件が、自分から別れを告げた人の相談でした。振られた人の相談と、変わらないくらいの数です。

別れを決めた側も、同じように眠れない夜を過ごしています。あなただけではありません。

「自業自得」と言われて、黙ってしまった人へ

振った側の相談には、きびしい回答がつきやすい傾向がありました。「自分で決めたのだから」「相手の方がもっとつらい」。

その言葉で、口をつぐんでしまった人も多いのではないでしょうか。

けれど、別れを決めることと、別れを悲しむことは、両立します。決めた側も、大切なものを失っています。悲しむ資格に、振った、振られたは関係ありません。

「あなたは悪くない」と言われても、楽にならなかった人へ

優しい人は、「あなたは悪くないよ」と言ってくれます。それでも罪悪感が消えなかった、という相談もありました。

罪悪感は、誰かに否定してもらっても、なかなか消えないものです。無理に消そうとしなくていいのだと思います。彼を傷つけたことを苦しいと感じるのは、あなたが彼を大切に思っていた証でもあるのですから。

自分から振ったのに未練が残るのはなぜ? 4つの理由

1. 別れた理由より、良い思い出の方が長く残るから

人の記憶は、つらかった気持ちの方が早く薄れ、楽しかった気持ちの方が長く残りやすいことが分かっています(※1)。

別れを決めた時、あなたには理由があったはずです。悩んだ日々も、つらかった出来事も。ところが時間がたつと、その痛みの方から先に薄れていきます。残るのは、優しかった彼の顔です。

「どうして別れてしまったのだろう」と感じるのは、決断が間違っていたからとは限りません。記憶の、自然な働きです。

2. 「自分が決めた」からこそ、責める相手が自分しかいないから

振られた人は、相手を責めることができます。振った人には、それができません。「決めたのは私だ」という事実が、すべての矛先を自分に向けてしまいます。

自分を責める考えをぐるぐると繰り返すことを、心理学では「反すう」と呼びます。反すうは、気分の落ち込みを長引かせることが、多くの研究をまとめた論文で示されています(※2)。

苦しさが続いているのは、あなたの反省が足りないからではなく、責めすぎているからかもしれません。

3. 別れを決めた人の時計は、先に進んでいるから

振られた側だった私から見ると、別れの瞬間は、振る側が主導権を持っているように思えます。別れる決断をすでにして、その場に臨んでいるのですから。振られる側は、その日に初めて知ります。受け止めるだけで精一杯で、受け止めきれないというのが、正直なところでした。

裏を返すと、こういうことです。あなたは別れを告げるずっと前から、ひとりで悩み、迷い、心の準備をしてきました。だから別れた直後は、思ったより平気だったかもしれません。

寂しさや後悔は、そのあとから、遅れてやってきます。「今さらこんな気持ちになるなんて」と戸惑うかもしれませんが、おかしなことではないのです。

正直に言うと、振られた側にいた私には、振った人が苦しんでいるなんて、想像もつきませんでした。きっと、その逆も同じなのだと思います。振った側には、振られた側の気持ちは分からない。振られた側にも、振った側の気持ちは分からない。

お互いに、分からないのです。ですから、彼があなたの苦しさに気づいていなくても、それは彼が冷たいからではありません。あなたの苦しさは、あなた自身が分かってあげてください。

4. 彼の今を知って、気持ちが揺れたから

元彼に新しい彼女ができたと聞いて、急に苦しくなった。そういう相談も、いくつもありました。

それは未練かもしれません。あるいは、自分の居場所だった場所が、本当になくなってしまった寂しさかもしれません。どちらなのかは、次の章で一緒に考えてみましょう。

その後悔は「やり直したい」気持ちですか? 3つに分けて考える

「後悔している」と「やり直したい」は、同じではありません。

私は、自分から別れを決めて苦しんでいる人に、その苦しさがどこから湧いているのかを、一度見つめてみてほしいと思っています。後悔には、大きく3つあるように思います。

「別れ方」への後悔

言い方がきつかった。ちゃんと説明しなかった。最後に、ひどいことを言ってしまった。

この後悔の奥にあるのは、やり直したい気持ちというより、謝りたい、きちんと終わらせたいという気持ちです。

「さみしさ」からくる後悔

ひとりの夜がつらい。週末の予定がない。次の出会いもない。

この時に恋しいのは、彼という人でしょうか。それとも、誰かが隣にいてくれる時間でしょうか。どちらであっても、あなたの寂しさは本物です。ただ、後者なら、彼のもとへ戻っても、別れた理由はそこに残っています。

「彼という人」への後悔

別れた理由を、ひとつずつ思い出してみる。それでもなお、彼といたいと思う。

ここまで来て初めて、やり直すことを考える段階なのだと思います。

紙に書き出してみてください。3つが混ざっていても、かまいません。別れを決めた時の理由も、隣に書いてみましょう。その理由は、今も残っていますか。それとも、変わりましたか。

別れを決めた友人のこと

自分から別れを決めた友人の話を、そばで聞いたことがあります。別れるだけの理由があって、悩んだ末に出した答えでした。以前の彼女なら、我慢していたかもしれません。それでも「何かを変えたい」と決めた彼女を、私は心から応援したいと思いました。

後悔の波は、決断が正しかった人のところにも、やってきます。波が来たからといって、あの日の自分を疑わなくていいのです。

自分から振った元彼に連絡する前に、確かめたい3つのこと

連絡してはいけない、とは言いません。今すぐ連絡しましょう、とも言いません。決めるのは、あなたです。

ただ、決める前に、3つだけ確かめてほしいことがあります。

1. 別れた理由は、今どうなっていますか

価値観の違い。将来への考え方。彼の言動。別れを決めた理由が今もそのままなら、やり直しても、同じ場所に戻ってくるかもしれません。

2. 彼の今の生活を、乱すことになりませんか

彼に新しい恋人がいる時。彼が、もう連絡しないでほしいとはっきり伝えている時。その時は、連絡しないでください。あなたの後悔は、あなたの中で大切に扱うものです。

3. 返事が来なくても、受け止められますか

私は別れたあと、自分から何度か連絡をしました。何気ない内容で送ってみて、返事が来ないかなと待ったこともあります。既読がつかない画面を見つめる時間は、想像していたより、ずっとこたえました。

送る前に、返事が無かった時の自分を、想像しておいてください。

連絡を待つ側にいた、私の話

ここで、振られた側だった私の正直な気持ちを書かせてください。

あの1年の間、私は彼からの連絡を待っていました。もし連絡が来ていたら、返事をしてしまったと思います。会いたいと言われたら、会いに行っていたかもしれません。

もし彼に謝られたら、私はそれを受け入れたと思います。そして私も、ごめんなさいと伝えていたと思うのです。

ですから、「今さら連絡したら迷惑に決まっている」と、決めつけなくてもいいのかもしれません。少なくとも、待つ側にいた人間が、ここにひとりいます。

ただし、これは私ひとりの話です。彼の気持ちは、彼にしか分かりません。

そしてもうひとつ。返事をしてしまう、というのは、待っている側の弱さでもあります。さみしさを埋めるための軽い連絡は、待っていた人を、もう一度傷つけてしまいます。連絡をするなら、ご自分の後悔が3つのうちのどれなのかを、確かめてからにしてください。

「振った側から復縁できる確率は、どのくらいですか」という質問も、よく見かけます。調べてみましたが、根拠を確かめられる数字は見つかりませんでした。ですから、この記事では数字を書きません。

連絡したい気持ちそのものとの付き合い方は、こちらの記事に書いています。→ 元彼に連絡したい夜に。送って後悔した私が、自分に聞くようになった4つのこと

後悔が苦しい夜に、できること

自分を責める言葉を、紙に書き出す

私自身が、あの頃にしていたことです。頭の中で回っている言葉を、そのまま紙に出します。書いてみると、同じ言葉を何度も繰り返していることに気づきます。

あの日の自分に、手紙を書く

別れを決めた日のあなたには、あの日なりの理由がありました。今のあなたから、あの日のあなたへ、手紙を書いてみてください。責める手紙ではなく、ねぎらう手紙を。

話を聞いてもらう

振った側の後悔は、友人にも話しにくいものです。

私は別れて3か月ほどたった頃、友人ではない誰かに話を聞いてもらいたくなって、電話占いを利用しました。初めての人に最初から説明していくうちに、自分の心が落ち着いていったのを覚えています。

もし占いを利用するなら、ひとつだけ気をつけてください。「彼は私を待っていますか」「復縁できますか」という問いを、安心できるまで、間を置かずに聞き続ける使い方は、かえって苦しくなります。私自身も、1人の先生では終わらず、4人の先生に話を聞いてもらいました。何回でも聞きたくなる気持ちは、よく分かります。未来は、誰にも約束できないからです。話を聞いてもらう。気持ちを整理する。そのために使うなら、助けになると思います。予算と回数は、先に決めておきましょう。

私の体験は、こちらに正直に書きました。→ ココナラ電話占いの体験談

元彼を忘れられない理由を、もう少し詳しく知りたい時は、こちらもどうぞ。→ 元彼を忘れられないのは、おかしなことじゃない

つらさが強い時は、専門の窓口に相談してください

眠れない、食べられない状態が2週間以上続いている時。消えてしまいたい気持ちがある時。どうか、ひとりで抱えないでください。

  • よりそいホットライン:0120-279-338(24時間・無料)
  • こころの健康相談統一ダイヤル:0570-064-556(受付時間は都道府県によって異なります)

(厚生労働省「まもろうよ こころ」より。2026年9月21日に確認)

心療内科や精神科を受診することも、特別なことではありません。

自分から振ったのに後悔している人の、よくある質問

Q. 自分から振ったのに未練が残るのは、なぜですか?
つらかった気持ちの方が早く薄れ、良い思い出が残りやすいこと。責める相手が自分しかいないこと。別れる前から心の準備をしていた分、寂しさが遅れてやってくること。どれも、あなたの身勝手さとは関係ありません。

Q. 振った側から連絡するのは、迷惑でしょうか?
相手によります。彼に新しい恋人がいる時や、はっきり拒まれている時は、連絡しないでください。そうでなければ、迷惑と決めつける必要はないと私は思います。ただ、連絡する前に、ご自分の後悔がどこから来ているのかを確かめてください。

Q. 今の彼がいるのに、自分が振った元彼を思い出します。
とても多い相談です。今の彼を大切に思っているからこそ、罪悪感が生まれるのだと思います。思い出すことと、今の関係を裏切ることは、別のものです。
詳しくは、こちらの記事に書きました。→ 元彼を忘れられないまま、今の彼と付き合っています。写真も消せていない私が思うこと

Q. 振った側から復縁できる確率は、どのくらいですか?
根拠を確かめられる数字は、見つけられませんでした。数字を示している記事もありますが、私は書かないことにしています。確率よりも、別れた理由が今どうなっているかの方が、あなたの答えに近いはずです。

おわりに

あの決断は、あなたを未来に進めるための、大切な一歩だったのだと思います。

別れというのは、やはり寂しいものです。何かが欠けたような、そんな気持ちになるはずです。決めたのがあなたでも、それは変わりません。

苦しい気持ちがどこから湧いてくるのか、一度、向き合ってみてください。

それが前を向くための別れだったのなら、欠けたところは、いつか自分で埋められるようになるかもしれません。ちょっとの間は、その欠けた感じも、楽しんでもらえたらいいなと思っていたりします。

決めたのも、あなた。悲しんでいるのも、あなた。どちらも本当です。

揺らいでいて、かまいません。ただ、自分を見失わないでいてください。

参考にした研究

※1 Walker, W. R., & Skowronski, J. J. (2009). The Fading Affect Bias: But What the Hell Is It For? Applied Cognitive Psychology, 23, 1122–1136.
※2 Nolen-Hoeksema, S., Wisco, B. E., & Lyubomirsky, S. (2008). Rethinking Rumination. Perspectives on Psychological Science, 3(5), 400–424.